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東日本大震災4年 ・・生活取り戻すまで続く支援を

 亡くなった方と行方不明者が1万8500人にのぼり、岩手、宮城、福島の3県を中心に、東日本に甚大な被害をもたらした2011年の東日本大震災から3月11日で丸4年を迎えます。いまだに避難生活を続ける人は23万人近くに達し、震災が原因になった「関連死」も3000人を突破しました。被災した東京電力福島第1原発が重大事故を起こした福島県では、事故収束のめども立たず、12万人が県内外で避難生活を送っています。住民はいまも生活と生業(なりわい)を取り戻せていません。すべての住民が生活を再建できるまで公的支援を続けることが重要です。

遅れる復興、新たな困難

 被災地ではいま、国や自治体が進めてきた復興事業が大幅に立ち遅れ、新たな困難が次々と被災者のもとに押し寄せています。

 いまだに8万人を超す被災者が暮らすプレハブ造りの仮設住宅では、冬は寒く夏は暑いなどの問題に加え、老朽化とカビなどの発生で、いよいよ暮らせる環境ではなくなっています。もともとこれほど長い期間暮らすはずの施設ではありませんでした。

 仮設を出た被災者は災害公営住宅(復興住宅)に入居するか自力で住宅を再建するかですが、復興住宅の建設も高台での宅地造成も大幅に遅れています。長引く避難に再建をあきらめ、住み慣れた土地を離れる人も相次いでいます。

 水産関係者や地場産業の努力で農業や水産業の再建は始まっていますが、避難の長期化と人口流出が生業の再建を妨げています。新しい町並みも人出はまばらです。

 原発事故の被害が収束どころか拡大している福島では、先の見通しのない避難生活に被災者の心は打ちのめされています。飛散した放射性廃棄物を取り除く除染も被災者の不安を取り除くにはいたらず、避難区域の縮小や賠償の打ち切りを急いでいるとしかいえない政府と東電の姿勢が、被災者の批判と怒りを呼んでいます。

 最近の会計検査院の報告は、復興事業の遅れの大きな原因が、用地取得の困難、資材価格高騰や人手不足にあると指摘しました。消費税増税や「アベノミクス」による物価上昇などが被災者に追い打ちをかけているのは明らかです。

 安倍晋三政権は15年度までの5年間を「集中復興期間」とし、「復興加速」を繰り返してきました。しかし、実態の合わなくなった計画を押し付けたり、「集中復興期間」が終われば支援を打ち切ったり、縮小したりするなどというのは論外です。被災者の生活再建まで公的支援は強めこそすれ、打ち切るべきではありません。

支援は国の責任・義務

 日本国憲法は13条で、「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は、「国政の上で、最大の尊重を必要とする」と定め、25条で、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と、生存権を保障しています。国際社会でも、「国内避難民を保護し、かつ、国内避難民に援助を与える第一義的な義務と責任は国家当局にある」ことが当然の原則となって確立されています。

 日本共産党は被災者が生活と生業を取り戻すまで公的支援を続けることを大原則にすべきだと求めてきました。生活再建支援法の抜本改正を求め、被災者が笑顔を取り戻す日まで力を尽くします。

(「しんぶん赤旗」2015年3月11日より転載)

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