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川内原発 3万年前に火砕流到達・・姶良カルデラ噴火 九電が試算

九州電力は3月19日の原子力規制委員会の審査会合で、鹿児島県の姶良(あいら)カルデラで約3万年前に起きた大規模な「破局的噴火」による火砕流が川内(せんだい)原発(同県薩摩川内市)敷地にも到達していたとする再現計算の結果を報告しました。

九電が同原発敷地内に火砕流が到達した可能性を認めたのは初めて。新規制基準では過去の噴火で火砕流を原発敷地内に到達させた火山は、監視対象火山としてモニタリングが義務付けられます。

カルデラは火山噴火による陥没地形で、姶良カルデラは桜島を含む鹿児島湾を囲むエリアに位置します。

計算は、姶良カルデラから約90キロ地点の熊本県五木村の厚さ35メートルの火砕流堆積物を再現することを条件にしました。火砕流は時速500~700キロで流れ、同カルデラから東へ約40キロ離れた川内原発を含む南九州を覆う結果に。しかし、九電は噴火の歴史などから、原発を使っている間に破局的噴火の可能性は「十分低い」と評価しています。

また、破局的噴火への対応策で、規制委の島崎邦彦委員長代理は、マグマの上昇や地表への接近という段階でなく、マグマの供給増加が始まった段階で原発を止めることを要求。九電も全地球測位システム(GPS)の観測で、マグマだまり膨張の兆候が確認された場合に止めることを了承しました。ただ、原発停止後の対応手順は固まっておらず、今後の審査で確認します。

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