首都圏反原発連合(反原連)は3月21日、94回目となる首相官邸前抗議行動を行いました。原発を恒久化して再稼働に突き進もうとする安倍内閣に対し、「川内原発再稼働反対」などのプラカードを手にした1500人(主催者発表)の参加者は、「原発やめろ」「すべての原発再稼働反対」と声を上げました。
東京電力福島第1原発では、汚染水から放射性物質を減らす「ALPS(アルプス)」の故障が相次ぐなど、危機的な状況が続いています。それにもかかわらず安倍内閣は、原発を重要な電源とする「エネルギー基本計画」の閣議決定を狙い、九州電力川内原発(鹿児島県)の再稼働へ向けた動きを強めています。
横浜市の男性(46)は「川内原発の再稼働が狙われているが、原発事故が起きる可能性はゼロではありません。お金より命が大事です。この行動を続けることが大切。コツコツやっていきたい」と話しました。
千葉県市川市から参加した男性(71)は「エネルギー計画自体が大きな過ちだ。日本は活断層が多く、事故が起きたときの避難計画すらまともにない。国民の犠牲を前提にする原発はもうやめるべきだ」と語りました。
笠井氏・吉良氏参加・スピーチ
日本共産党の笠井亮衆院議員と吉良よし子参院議員は21日、原発に反対する首相官邸前抗議行動に参加してスピーチしました。
吉良氏は「福島県内の全59市町村議会が県内の全原発廃炉を求める決議をあげた。日本中で広がっている反対の声が、安倍首相あなたには聞こえないのですか」と訴えました。
笠井氏は、東京電力福島第1原発での汚染水漏れとアルプスの故障をとりあげ、「安倍首相に何をやっているんだといいたい。やるべきは、再稼働でなく、汚染水対策と廃炉に全力をあげることだ」とのべました。