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東電・福島第1 10カ月対策せず・・建屋屋上から排水路通じ

東京電力は2月24日、福島第1原発2号機原子炉建屋の屋上にたまっていた高濃度放射能汚染水が、雨どいや排水路を通じて外洋に流出していたと明らかにしました。東電は汚染水の外洋流出を昨年4月までに把握し、調査を続けていましたが、10カ月間公表せず、流出を止める対策もとってきませんでした。東電の相も変わらぬ隠ぺい体質に漁業者らから怒りの声があがっています。


 

15-02-26haisuiro 東電によると、2号機原子炉建屋の「大物搬入口」と呼ばれるトラックなどの出入り口部分の屋上部にたまっていた水を調べたところ、放射性セシウムが1リットル当たり2万9400ベクレル、全ベータ(ストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質)も同5万2000ベクレル含まれ、高濃度に汚染されていました。

この屋上部とつながり、1〜4号機原子炉建屋のすぐ西側にあるK排水路は外洋に通じています。排水口付近の放射性セシウムの濃度は、高い時で1050ベクレル、全ベータも同1500ベクレル程度が測定され、高い値が続いていました。国の放出基準(告示濃度限度)は、セシウム137が同90ベクレル、セシウム134が同60ベクレル、ストロンチウム90が同30ベクレル。

汚染水の外洋流出が続いていたにもかかわらず、東電は2月24日までこれらの数値を明らかにせず、流出を止める対策もとってきませんでした。

東電は、排水路の出口から約1キロ離れた場所で採取した海水のデータを示し、「大きな変動はない」と説明。外洋流出を止める対策をとってこなかったことについては、汚染の原因究明を優先したとしています。

一方、外洋につながるA排水路、物揚場排水路の排水口でも、放射性セシウムや全ベータが同100ベクレルを超えて検出されています。

同原発では22日、C排水路から汚染水が港湾内に流出するトラブルが発生したばかり。

 

漁協「信頼崩れた」・・東電側 説明に

東京電力福島第1原発で汚染水が排水路を通じて外洋に流出した問題で、東電は25日、福島県いわき市で開かれた県漁業協同組合連合会(県漁連)の傘下組合長会議に出席し、経緯を説明しました。各組会長は、東電が昨年4月に外洋流出を把握しながら公表しなかったことを問題視。

「外洋流出を隠していた。信頼関係は崩れた」(相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長)などと批判が相次ぎました。

東電は、第1原発1〜4号機建屋周辺の地下水を浄化して海に流す汚染水対策を計画。各漁協では計画の是非について意見集約を進めており、年度内にも結論を出す見通しでした。会議後、野崎哲会長は記者団に「信頼がないと進められない。(意見集約の)見通しが立たなくなった」と話しました。

会議では、いわき市漁協の矢吹正一組会長が「こういうことがあると、(地下水放出に)協力できなくなる」と指摘。別の出席者も「(トラブルのたびに)我慢に我慢を重ねてきた。漁業者は(東電を)信用しなくなる」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2015年2月26日より転載)

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