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裁判 絶対に逃げない・・元の生活をかえせ原発事故被害 いわき市民訴訟原告団世話人 渡邊ふみ さん(65)

「人災と認めさせたい」と話す渡邊ふみさん
「人災と認めさせたい」と話す渡邊ふみさん

 「頑固もの」を自称する「元の生活をかえせ原発事故被害いわき市民訴訟」原告団(伊東達也団長)世話人の渡邊ふみさん(65)は「絶対に逃げないで最後までtたたかう」といいます。

■人権回復求める

「人権回復を求める当然の権利」と、国と東京電力に原状回復と損害賠償を求めて原告団に加わりました。

 いわき市の中山間地に暮らす渡邊さんは「私の住む地域は毎時0・5〜1・00マイクロシーベルトの放射線量があります。低線量汚染地域で日常生活を余儀なくされています。継続的に被害を受けていることを認めさせて原状回復するまでがんばります」と長いたたかいに参加しています。

 国は、川内原発(鹿児島県)に続いて高浜原発3、4号機(福井県)の再稼働にむけた手続きをすすめています。福島県川俣町山木屋の原発避難者自殺訴訟や大飯原発差し止め訴訟で原告勝訴判決が出ているのに「国はまったく福島原発事故の反省がないのです。再稼働は絶対に認めるわけにはいきません。政治をどう変えるのかが問われています」

 「事故が起きてからでは遅いです。しっかりと福島の今を見てほしい」と、全国へアピールします。

 原告団への参加を勧めた友人の一人は縫製業を営んでいますが、原発事故後は「福島の製品」というだけで嫌われ、「売れない、仕事の発注がこない」と苦境に立たされています。「事故前の2〜3割しか仕事がありません。4年たっても回復しません」と怒ります。

■確実に生活破壊

 「避難した若い人たちの中には子どもの健康への影響を恐れ、いわきに戻れない人もいます。中山間地の酪農家で廃業した人もいます。直売所で現金収入を得ていた人たちも収入がなくなりました。福島県には三春の滝桜はじめ巨木の1本桜がたくさんあります。私は友人数人と桜めぐりを恒例としてきましたが、事故前のような感動が心に残りません。何気なく生活していますが、暮らしは確実に壊されています」

 政治のゆがみの中で苦難を強いられてきた生活が原発事故によって、さらに追い打ちをかけられました。その現実を「ちゃんと見ていかなければいけない」という渡邊さん。「チェルノブイリ事故では、子どもたちに4年後に甲状腺がんが増え、25年すぎには病気の発症が増えました。福島県民健康調査でも子どもに甲状腺がんと診断された例が出ています。低線量汚染地での訴訟の意義は大きいと思います」

 救援活動、原告団拡大など無我夢中で取り組んできて「あっという間に過ぎた4年間でした」と振り返る渡邊さん。原発被害訴訟は福島の問題にとどまらず、全国のさまざまな原発裁判に少なからず影響をおよぼし、「原発ゼロ」をめざす運動への励みにもなると考えます。「東電は2回にわたり、合計12万円の賠償の支払いを一方的に決定しました。屈辱的でした。日本最大の公害、人災だということを認めさせる裁判でもあります」と話します。

(菅野尚夫)

(「しんぶん赤旗」2015年2月23日より転載)

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