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南海トラフ対策、707市町村・・政府 地震・津波被害 重点地域に/首都直下地震対策も

政府は3月28日、南海トラフと首都直下の二つの巨大地震に備え、防災・減災対策を重点的に実施する地域を決定しました。「南海トラフ地震防災対策推進地域」に29都府県の707市町村、「首都直下地震緊急対策区域」に10都県の310市区町村を指定しました。

南海トラフ地震の対策地域では、病院や百貨店など不特定多数が利用する施設や公共交通事業の管理者に津波避難計画の作成を義務付けます。

特に、地震発生から30分以内に津波で30センチ以上浸水する14都県139市町村については「津波避難対策特別強化地域」に指定し、高台への避難路や津波避難ビルの整備に対する国の補助率を2分の1から3分の2に上げ、自治体に対応を促します。

中央防災会議の資料より

14-03-29bousai

南海トラフ・首都直下・・住宅耐震化目標も

政府が28日、南海トラフと首都圏直下の二つの巨大地震に備え、防災・減災対策を重点的に実施する地域を指定したのは、2013年11月に成立した「南海トラフ地震対策特別措置法」と「首都直下地震対策特別措置法」に基づきます。日本共産党は、南海トラフ地震対策特別措置法には賛成しましたが、首都直下地震対策特別措置法には住民の命より再開発の規制緩和を行うためだとして反対しました。

首都直下地震の対策区域のうち、首相官邸や東京都庁など政治、行政、経済の中枢施設が集まる東京都千代田、中央、港、新宿各区は「首都中枢機能維持基盤整備地区」に指定します。都市計画法の特例を設け、緊急輸送道路の拡幅などを行いやすくするとしています。

政府は、これらの地域で防災・減災対策を加速させるための基本計画も決めました。南海トラフ地震では、住宅耐震化率を2008年の79%から20年に95%に引き上げるなどして、最大33万2000人と想定される死者数を5分の1、250万棟と見込まれる建物の全壊棟数を半分に減らす今後10年間の目標を定めました。

南海トラフ地震対策基本計画骨子

一、最大33万2000人と想定される死者数を5分の1、250万棟の建物全壊棟数を半分に減らす対策を推進

一、住宅や学校、医療施設などの耐震化を推進

一、強い揺れを感知したら自動的に電力供給を停止する「感震ブレーカー」の普及を加速

一、高台がない沿岸部の市町村は津波避難ビルを指定

一、気象庁は沖合の津波観測地点を増やし、津波警報を的確に発表

一、推進地域707市町村の防災行政無線整備率(2013年3月現在83%)を100%に引き上げ

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