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「原発ゼロ」官邸前行動2年・・「川内」再稼働はダメ

再稼働反対、原発をゼロにとコールする人たち=3月28日、首相官邸前
再稼働反対、原発をゼロにとコールする人たち=3月28日、首相官邸前

首都圏反原発連合(反原連)は3月28日、「原発ゼロ」を訴える首相官邸前抗議行動を行いました。この行動が初めて行われた2012年3月29日から2年を迎え、95回目です。2200人(主催者発表)が参加し、「原発なくせ」「再稼働反対」の声をとどろかせました。  (関連記事)

福島第1原発では汚染水漏れが相次ぎ、世論調査でも原発ゼロを求める声が7割、8割にのぼります。ところが安倍晋三内閣は、原発を重要な電源と位置づけるエネルギー基本計画の閣議決定を狙い、川(せん)内(だい)原発(鹿児島県)を突破口に再稼働を推進しようとしています。

桜が花をつけ始めた官邸前。「川内原発 廃炉が一番」「官邸前抗議は怒りの2周年!」などと書いたプラカードも。

大学生(25)=東京都小平市=は初参加。「事故が収束していないのに、再稼働なんて許せない。安倍首相は、ここで原発はいらないと訴える多くの人の声を聞くべきです」といいます。

静岡県浜松市の男性(64)も初参加。「浜岡原発の廃炉を求める署名をしている。全国の共同と連帯を広げて、再稼働をすすめる安倍政権にたちはだかりたい」

スピーチし、コールする笠井亮衆院議員(右)と吉良よし子参院議員=3月28日、国会正門前
スピーチし、コールする笠井亮衆院議員(右)と吉良よし子参院議員=3月28日、国会正門前

熊本市から初参加した女性(62)は、「官邸前にずっと来たいと思っていました。福島の状況を考えたら再稼働はありえない。一人では何もできないけど、ここに来ることで力になりたい」。

東京都品川区の女性(57)は「川内原発は、火山や活断層の危険も指摘されている。このまま再稼働させないようみんなで力を合わせましょう」。

東京都杉並区の会社員の男性(44)は「大学で物理を学んでいました。科学を学んだものとして原発に反対するのは義務。人間の技術ではいつか重大事故を起こすことを防げません。再稼働はもってのほかです」と語りました。

 

2年の力広げ必ず廃炉に 笠井、吉良両議員

日本共産党の笠井亮衆院議員、吉良よし子参院議員は28日、2年の節目を迎えた官邸前行動に参加しました。笠井、吉良両議員ともに行動の常連。

笠井議員はスピーチで、「『原発いらない』『再稼働反対』の声が、稼働原発ゼロをつくってきました。『原発ゼロ』はゆるぎない国民世論になっています。今日を新しいスタートに、この2年の力を広げて頑張ろう」と力強く呼びかけました。

吉良議員は「2年間、この場所で声を上げ続けた国民がいます。この声が聞こえないとは言わせない。必ず廃炉にするまで声をあげ続けよう」と元気いっぱいに訴えました。

両氏は参加者とともに「原発廃炉」「すべての原発再稼働反対」とコールしました。

未来に誇り・・参加者 「原発ゼロ 今後も発信」

「再稼働反対」「原発いらない」とコールする人たち=3月28日、国会正門前
「再稼働反対」「原発いらない」とコールする人たち=3月28日、国会正門前

「3、2、1…」―。2012年5月5日、代々木公園に集まった人たちは、唯一稼働していた泊原発(北海道)が停止する午後11時に合わせてカウントダウンを始めました。「ゼロ」になった瞬間の歓声と拍手、よろこびを爆発させる若い人たちの熱狂する姿は忘れられません。同年3月末、関西電力大飯原発(福井県)の再稼働反対から始まった首相官邸前の抗議行動は29日で2周年を迎えました。

参加者は、猛暑の日も嵐の日も大雪の日も、官邸前に集まり続けました。

「市民が声をあげないと変わらないとわかった」と話す女性(45)は、毎週参加しています。ネットでは得られない情報をたくさん知ることができて勉強になるといいます。「福島の人や原発立地県の人の思いをじかに聞ける。普通の人が1人でも自発的に来られる場所はこれまでのデモと違う。いろいろな主義主張の人が一致点で集まっているのはすごい」

2年の間に民主党から自民党に政権が変わりました。原発推進の姿勢が強まっていますが、いまも原発は一基も動いていません。

官邸前でマイクをにぎってコールする首都圏反原発連合のスタッフ、竹中亮さん(39)は「政権が自民党になり、ゆり戻しで原発が推進されています。国民の7割が脱原発を望んでいる。これからもしぶとく“国民なめんな”とみんなで集まって突きつけたい」。

著名な文化人、アーティストも“一市民”として参加していました。あるミュージシャンは「未来に対して誇りを持って生きたいから、イヤなことはイヤだと、今はっきり言わなくてはいけないと思う」と、本紙の取材にこたえてくれました。

「2年も続けるとは思わなかった」―。参加者も取材する側も率直な思いです。参加者一人ひとりが自分の大切な時間を削って行動に参加しています。その思いに政府は向き合ってほしい。

(仁田桃)

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