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吉田調書が語るもの(3)・・海水注入、再使用考えていない

 

水素爆発で原子炉建屋の上部が吹き飛んだ1号機=2011年3月12日(東京電力提供)
水素爆発で原子炉建屋の上部が吹き飛んだ1号機=2011年3月12日(東京電力提供)

 1号機原子炉建屋が9月12日15時36分に水素爆発。吉田所長は爆発前から、原子炉を冷やすために海水注入の準備を指示。爆発後、消防車のホースなどを復旧し注入を始めます。

 -炉の中に海水を入れることは、それまで聞いたことはあるか。

「まずないです。世界中でそんなことをしたことは1回もありませんから、ないんだけれども、冷やすのに無限大にあるのは海水しかないですから」「私がこのとき考えたのは、格納容器の圧力を何とかして下げたい。それから、原子炉に水を入れ続けないといけない。この2点だけなんですよ」

 -海水を入れると機器が全部使えなくなるから、何とか真水を使うという考えは。

 「全くなかったです。もう燃料が損傷している段階で、この炉はもうだめだと、だから、あとはなだめるということが最優先課題で、再使用なんて一切考えていないですね」

 しかし、海水注入開始直後、首相官邸にいた東京電力の武黒一郎フェローから電話で、「(官邸は)了解していない」「四の五の言わずに止めろ」と海水注入の停止を指示されました。

 「この時点で水をなくすなんていうこと、注水を停止するなんて毛頭考えていませんでしたから、なおかつ中止だったら、どれくらいの期間を中止するのかという指示もない中止なんて聞けませんから」「円卓(本部席)にいた連中には中止すると言いましたが、それの担当をしている防災班長、■(政府が黒塗りにした部分)といいますけれども、彼には」「絶対に中止してはだめだという指示をして、それで本店には中止したという報告したということです」

 海水注入停止で原子炉の状態を悪化させると考えた現場。しかし、東電本店は、官邸側の指示に「やむを得ない」などと従いました。それがいかに無責任かを示しています。

(つづく)

(「しんぶん赤旗」2014年9月16日より転載)

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