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住民歓迎 議会も支持・・裁判募金2,000万円超す 大間原発訴訟

函館市の大間原発差し止め訴訟・・紺谷市議の手記

14-05-25tizu 市長が大間原発(青森県)の建設凍結を求めて提訴した北海道函館市。日本共産党市議団の紺谷克孝(こんたに・よしたか)市議に手記を寄せてもらいました。

 4月3日、工藤寿樹函館市長は、市長就任3年目で、大間原発建設凍結を求めて提訴に踏み切りました。市長が提訴を表明した2月11日以降、市民から442件の歓迎メッセージが市に寄せられ、訴訟費用のための募金はすでに2千万円を超えました。

 党市議団は、3・11以降、年4回の定例会では、必ず政府の原発政策やそれに対する市長の見解をただし、大間原発を建設させない運動を、市長とともに、より発展させる立場で質問してきました。

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 函館市の現時点での原発政策や大間に対する態度は、多くの点で一致できる内容となっています。議会も5会派が一致して市長の決断を支持。原発政策で中央とねじれを生じている保守会派などは、並々ならぬ努力で大間原発建設凍結の立場を守り通していることが議会の場でもうかがい知れます。

「バイバイ大間原発」
「バイバイ大間原発」と行進する人たち=4月20日、函館市

先行して始まっている住民訴訟は、すでに11回の弁論を終えています。次回7月の弁論で、今までの原告側の主張にどう被告側が反論してくるかが注目されます。

 工藤市長は5月15日、高橋はるみ道知事と直接会談し、「大間原発は道南だけでなく、道全体の問題である」と提訴への理解を求めましたが、知事からは大間原発の建設中止を求めていく発言はありませんでした。安倍政権の原発政策や、北海道の大間原発に対する姿勢など、建設中止を求める運動の今後には困難もあるでしょう。

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 しかし、世論は変わりつつあります。

 道内外からの「ぜひ、函館市の裁判の話を聞かせてほしい」「大間原発を知りたい」という依頼は増え続けています。私にも、市内の住民や町会をはじめ、道内江別市の革新懇、青森県むつ市の市民団体からも声がかかりました。

大間原発建設中止を呼びかける
大間原発建設中止を呼びかける(右から)紺谷、本間勝美、市戸ゆたかの各市議=4月10日、函館市

 函館市が行っている「出前講座」(市職員が市の施策を説明。市民10人程度で市に申し込む)で、大間原発の話を聞きたいという依頼が数件寄せられています。また、柏崎刈羽原発(新潟県)、浜岡原発(静岡県)、島根原発(島根県)から30キロ範囲内の自治体や議会から、函館市に対し行政調査の申し込みが入っています。

 「北海道自治体学土曜講座実行委員会」が、北海学園大学で開催する第3回講座(7月19日開催)では、「大間原発差し止め訴訟をめぐる情勢と意義」という表題で、函館市総務部長が報告することになっています。

 函館市はこれまで、大間以外の原発や国の政策などにはかかわりを持たないと主張し続けてきました。しかしその函館市にも変化が表れ、運動が前進できる可能性が拡大しています。私は議会内外で、「大間原発建設許さない」という一致点を大切に奮闘する決意です。

(「しんぶん赤旗」2014年5月25日より転載)

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