日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 凍土遮水壁の実証実験公開・・経産者と鹿島建設

凍土遮水壁の実証実験公開・・経産者と鹿島建設

凍土遮水壁の実証実験現場。円筒状の物体が、冷凍液を通す配管=5月16日午前、東京電力福島第1原発(代表撮影)
凍土遮水壁の実証実験現場。円筒状の物体が、冷凍液を通す配管=5月16日午前、東京電力福島第1原発(代表撮影)

 経済産業者と鹿島建設はこのほど、東京電力福島第1原発で増える汚染水の抜本的対策と位置づける「凍土遮水壁」の実証実験を報道陣に公開しました。

 凍土壁は原子炉建屋周囲の土を凍らせて、汚染水増加の要因となっている地下水の建屋内流入を低減させるのが目的。1メートル間隔で地中に入れた管にマイナス30度の冷却液を循環させ、地下約30メートルまでの土壌を凍結。厚さ約2メートル、総延長的1500メートルの壁となり、同原発1〜4号機の建屋の周りを囲む計画です。

 経産省などは6月の本格着工を目指しています。しかし、原子力規制委員会は、凍土壁を造ることで地盤沈下が起きないかなど、安全面の説明が不十分として、専門家による検討会で議論を始めており、まだ認可していません。

 実証実験は、福島第1原発の敷地に造った10メートル四方の小規模凍土壁で実施。壁の外側と内側をそれぞれ1・2メートルの深さまで掘って公開しました。

 凍土壁は319億円の建設費が掛かり、東電は壁を凍らせたまま維持するためには、年間で標準的な家庭1万3000世帯分の4550万キロワット時の電力量が必要と説明しました。

(「しんぶん赤旗」2014年5月19日より転載)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です