原子力規制委員会は5月16日、新基準適合性審査の会合で、九州電力が川内原発1、2号機(鹿児島県)の火山監視体制の強化策を示したことを受け、火山対策を大筋了承する判断を示しました。
九電は、鹿児島県の始良(あいら)カルデラのマグマ供給が年0・10立方キロメートルになった段階で警戒態勢をとるとしてきましたが、今回、年0・05立方キロメートルで警戒態勢に入ると説明しました。
今後、九電は火山のモニタリングを実施し、噴火の可能性の評価を行い、規制委がその内容をチェックすることになります。
火山学者から新基準の火山対策そのものに専門的知見が生かされていないという批判が続いています。
規制委も九電も「火山の専門家の知見を反映させていく」と説明していました。しかし、規制庁担当者は、専門家の知見はマグマのたまり具合などの評価に生かすものの、審査そのものとは別と説明しています。
(「しんぶん赤旗」2014年5月17日より転載)