日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 「原発輸出 とんでもない」・・官邸前行動 子ども連れも参加/全国でも

「原発輸出 とんでもない」・・官邸前行動 子ども連れも参加/全国でも

首都圏反原発連合(反原連)は5月3日、「即時原発ゼロ」を訴える首相官邸前抗議行動を行いました。連休中に駆けつけた3500人の参加者(主催者発表)は「事故は収束していないのに原発の輸出なんてとんでもない」「収束宣言の撤回を」「再稼働反対」と声をあげました。

「原発なくせ」「原発を輸出するな」と声をあげる人たち=5月3日、首相官邸前
「原発なくせ」「原発を輸出するな」と声をあげる人たち=5月3日、首相官邸前

安倍晋三首相は中東訪問で、「世界一安全な原子力発電の技術を提供できる」「(日本は)過酷な事故を経験するなかで相当高い安全基準を持っている」と原発の輸出を進めています。このため、「福島であれだけの事故が起こったのに、原発輸出なんて許されない」などのスピーチが続きました。

東京都昭島市から高校1年の娘と参加した女性(46)は「再稼働も反対ですが、海外に危険な原発を輸出しようとしていることも腹立たしい」といいます。

静岡市の男性(40)は「原発は、ごまかしだらけの強行策で動かそうとしているような欠陥商品。『安全』などといって他国に売りつけるなんて絶対に許されない」。

東京都葛飾区から初参加した男性(17)は「福島第1原発で今起きていることを全て隠さず明らかにしてほしい」。妹(13)は「こんなに集まって声を上げているのに再稼働しようという首相は、国民のことを考えていないのでは」。

「いつ原発やめるの?『今』でしょ!!」と書いた横断幕を持って5歳の息子と2歳の娘、夫と参加したのは、京都市の女性(25)。「福島第1原発では汚染水漏れが続き、子どもの健康が心配です。自分たちの責任で大飯原発をとめたい」

日本共産党の笠井亮衆院議員、田村智子参院議員、吉良よし子都雇用と就活対策室長もスピーチしました。

 

原発は永久停止に・・各地で金曜行動

原発再稼働に反対する官邸前抗議行動に呼応した金曜日行動が5月3日も各地で取り組まれました。

福井・・原発輸出憤りの声

関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に対する毎週金曜日定例の抗議行動が同社の地域共生本部がある福井市内のビルの前で取り組まれました。

参加者全員が発言し、安倍晋三首相が中東訪問で日本の原発を売り込んだことに、「何を考えているのか。理解できない」と憤りの声が上がったほか、6月2日の「NO NUKES DAY」に参加する呼びかけがありました。

また、「憲法がつぶされたら、原発反対の運動も、自然エネルギーの運動もできなくなる。憲法を守ろう」との発言もありました。

静岡・・外国人も共感示す

静岡市葵区の青葉公園で3日夜、「再稼働反対アクション@静岡」が行われました。昨年(2012年)7月に始まり42回目です。

参加した20人余は、「中部電力浜岡原発(御前崎市)はもうすぐ停止して2年です。電力は十分足りています。永久停止・廃炉にさせましょう」「ドイツのように原発ゼロを決断して、自然エネルギーに転換させよう」と交代で訴え、原発なくせと全員がコールしました。

通りがかりのイギリス人、フランス人、イラン人の各男性が英語で「原発はノーサンキユーだ」などと語り、握り拳に親指を立てて共感をしていました。
日本共産党のもり大介参院静岡選挙区候補も参加しました。

長野・・地震のたび不安感じる

原発をなくそうと、長野県伊那市の「いな金」行動が取り組まれました。歌や太鼓を鳴らしながら、「原発ゼロ」のプラスターを掲げ、通行人らに訴え。車内から手を振る子どもや、ビラを受け取る女性の姿もありました。

さよなら原発上伊那の会の山本真吾さん(38)が「後世に危険な原発を残さないためにも、一緒に歌いましよう」と、「私の子どもたちへ」を歌ってアピール。金田恭子さん(49)は「原発がすぐそばにある住民は、地震のたびに事故が起きないか不安に感じているけど、それが声に出せない」として原発をなくそうと呼びかけました。

新潟・・国と東電の責任大きい

新潟市では、「なくそう原発新潟市民ネット」の38回目の行動が、新潟駅近くの石宮公園で行われ、市街をデモ行進しました。

集会では、「憲法の観点から福島原発事故を考えると、居住の自由を奪われ、財産権を侵され、憲法に違反する。国と東京電力の責任は大きい」「安倍首相はサウジアラビアに日本の原発を売り込んでいる。とんでもない」と発言がありました。

恒例の替え歌で、「原発はつらいよ」(元歌「男はつらいよ」)を「福島事故でも学ばぬ奴は原発稼働と主張する…原発ていうものつらいもの停止・廃炉と 停止・廃炉と嫌われる嫌われる」と合唱しました。

 

原発ゼロ行動 各地

福島・・青年が仮設訪問 被災者「収束していない」

日本民主青年同盟が開設している「全国青年ボランティアセンター@福島」は5月3日、福島市内の仮設住宅を訪問し、福島農民連からの支援米1200キロを小分けにしてミネラルウオーターとともに配布しながら要望を聞きました。夕方には、同市内の街なか広場で毎週金曜日に行っている「福島金曜日行動」に加わり、「原発ノー」の声をあげました。

全国15府県から約110人の青年がボランティア活動に参加。旧松川小学校跡応急仮設住宅では、京都府と福井県から参加した青年が40袋に小分けしたお米などを届けました。

同仮設住宅には飯舘村の避難住民が生活しています。泉初男さん(68)は「仮設は不便なことばかり。良いことは一つもなかった」と言います。飯舘村では農業をしていた泉さん。「悪いことをしたわけではないので、国も東電も住民の要求はすべてのんでほしい」と話しました。

45歳の女性は「ここにきて2年が過ぎ、精神的にまいってきました。飯舘は故郷ですから帰りたい。除染が始まりましたが、山もやらないとダメです。原発事故は収束などしていません。また爆発するのではないかと不安です。廃炉にしてほしい」と強調しました。

南相馬市の大津波のつめ跡を見て「衝撃を受けた」というのは、福井県から参加した男子学生(21)。「陸に流された船は放置されたままでした。災害現場はいまだ手が付けられていません。仮設で話を聞きましたが、被災者の声が生かされていない」と話しました。

午後6時からの「福島金曜日行動」に参加した福井県の金元友さん(30)は「福井でも(関西電力が)再稼働させようとしているので、やめさせるために金曜行動で頑張っています。一度、原発事故をおこすと取り返しがつかない。福島県の人たちと連帯でき、『即時原発ゼロ』の思いを強くしました」と語りました。

秋田・・初参加者も

秋田市の即時原発ゼロを求める市民団体「さよなら原発県民アクション」は5月3日、同市中通の仲小路などをデモ行進し、「原発なくそう」「いっしょに行進しよう」と市民に訴えました。初参加の6人を含む44人が参加しました。

出発前、湯沢市から参加した女性(74)は「ヒロシマ、ナガサキの日本でなぜ原発か。福島はいつ福島の人の手にわたるのか。原発をなくすために私もがんばりたい」とあいさつしました。

参加者らは「大間(原発)の工事、中止せよ」「安倍総理、原発ゼロの声を聞け」などと声を合わせました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です