東京電力は5月10日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)事故で1号機の交流電源が喪失したのは電線が機能喪失したためで、その時点では非常用ディーゼル発電機は動いていたとみられると発表しました。異常が発生したときに記録されたデータを解析した結果わかったとしています。非常用復水器の弁の開閉状況も一部が判明したとしています。
福島第1原発が一昨年(2011年)3月11日の東日本大震災に伴う地震の揺れと津波に襲われた後、どのように交流電源喪失から過酷事故の発生に至ったかは未解明です。東電は、異常時に「過渡現象記録装置」が分単位で収集したデータを解析しました。
その結果、1号機の非常用ディーゼル発電機で発電した電気を送る電線の機能が、発電機よりも先に失われたことがわかったといいます。