衆院経済産業委員会は5月9日、電気事業法改定案について参考人質疑を行いました。八木誠・電気事業連合会会長、広瀬道明・東京ガス社長、安念潤司・中央大学大学院教授、植田和弘・京都大学大学院教授の4氏が意見を述べました。
日本共産党の塩川鉄也議員は、4月15日に関西経済連合会と九州経済連合会が「安全審査の最大限の効率化」で一刻も早い原発再稼働を求める意見書を原子力規制委員会に提出した問題について八木氏に質問。八木氏は、再稼働ができないことにより「企業活動に大きな影響がある」「切実なるご要望だ」と擁護しました。
植田氏は、「(原発再稼働の)新規制基準をどうみるか」との塩川氏の質問に「事故を二度と起こさない」ということを基準とするべきで「大事な点は住民の安全だ」と強調。事故が発生した際の避難先の受け入れ計画が明確でないなど「安全性の中身が不十分だ」と述べました。
安念氏は、塩川氏の質問に対し、福島第1原発事故の重大性を受け止め、「莫大(ばくだい)な数の損害賠償請求を念頭に置けば、特別立法が必要だっただろう」「(東京電力は)会社更生以外の方法はなかったのではないか」と述べました。