東京電力は6月3日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で4月16日にくみ上げた地下水に1リットル当たり放射性セシウムが0・61ベクレル含まれていたと発表しました。これまでは検出限界未満だとしていましたが、あらためて測定しなおした結果だとしています。
地下水のくみ上げは、原子炉建屋の地下などに地下水が流入し、高濃度放射能汚染水が増え続けているため、それを減らすのが目的です。東電は、くみ上げた地下水に含まれているセシウム137の濃度が1リットル当たり1ベクレル以下であることを目安に海へ放出する意向です。
東電は、福島第1原発構内で地下水に含まれる放射性セシウム濃度を測定し、検出限界未満としていました。しかし、原子力規制庁の保安検査官から周辺の放射線量が高い場所で測定した場合、値が不正確になると指摘を受け、福島第2原発(福島県富岡町、楢葉町)構内で測定をやり直しました。その結果、セシウム134が1リットル当たり0・22ベクレル、セシウム137が同0・39ベクレル含まれていました。