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原発・震災・・復興住宅3~4千整備/がれき活用、津波避難の丘

復興住宅3~4千整備・・15年度までに 福島県が方針

東日本大震災の津波で生じたがれきを使い造成された「千年希望の丘」で、斜面に植樹をする参加者=6月9日午前、宮城県岩沼市
東日本大震災の津波で生じたがれきを使い造成された「千年希望の丘」で、斜面に植樹をする参加者=6月9日午前、宮城県岩沼市

福島県の佐藤雄平知事は6月9日、東京電力福島第1原発事故の長期避難者向け災害公営住宅(復興住宅)について、2015年度までに県内に計3000~4000戸を整備する方針を明らかにしました。同県郡山市で開かれた、長期避難住民の生活拠点の在り方などに関する国と地元の協議会後、記者団に示しました。

県はすでに、いわき、郡山、会津若松の3市で計500戸の復興住宅の整備を先行して開始する方針を決定。6月にも着工し、来年度から順次入居を始める予定です。残り2500~3500戸に関しても、建設地などを盛り込んだ計画を6月中にまとめる考えです。

がれき活用 津波避難の丘・・宮城・第1号完成

東日本大震災で被災した宮城県岩沼市の沿岸部で6月9日、津波からの一時避難場所となる丘が完成しました。震災がれきを使って造成した第1号で、市は今後、沿岸部一帯で丘を整備します。津波の勢いを弱める効果に加え、震災の教訓を後世に伝える公園の役割も持たせます。

「千年希望の丘」と名付けた事業で、第1号の丘は標高約9メートルの頂上部に約100平方メートルの広さを確保。約50人が避難できるようにしました。両脇には計約300メートル、高さ3メートルの堤防を整備し、上部の遊歩道は災害時、避難路として活用します。

造成には約3万5000立方メートルの土砂を使いました。約6割は震災で出た被災建物のコンクリート片や、津波で打ち上げられた砂です。整備費用は市への寄付金を充てました。

9日の植樹祭で井口経明市長は「震災復興のモデルとして発信する」とあいさつ。植樹した岩沼市の中学2年森夏美さん(13)は「震災を風化させない場所になってほしい」と願いを込めました。

市は沿岸約10キロを15の丘と堤防でつなぐ計画です。既存の丘も含め9カ所は設置できる予定ですが、残る6カ所は財源のめどが立たず、市は寄付を募るなとして整備を進める考えです。

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