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MOX燃料、高浜に搬入・・原発事故後初 新基準で再稼働狙う

関西電力高浜原発3号機(福井県高浜町)のプルサーマル発電用に、フランスで製造されたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を積んだ輸送船「パシフィック・イーグレット」が6月27日、高浜原発の専用港に到着、同原発にMOX燃料を搬入しました。2011年3月の東京電力福島第1原発事故後、MOX燃料が海外から日本に輸送されるのは初めて。

関西電力高浜原発に搬入されるMOX燃料集合体が入った輸送容器=6月27日
関西電力高浜原発に搬入されるMOX燃料集合体が入った輸送容器=6月27日

プルサーマル発電は、原発の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムをウランと混ぜたMOX燃料を一般の原発で使うもの。通常のウラン燃料と比べ、核分裂反応を抑える制御棒の利きが悪くなるなどの危険性が指摘されています。

国と電力会社は、高速増殖炉「もんじゅ」の運転が行き詰まる中、1997年に閣議でプルサーマル発電を早急に開始するとした上で、プルサーマル発電を推進。各地で反対運動が繰り広げられましたが、2009年から九州電力玄海原発3号機、四国電力伊方原発3号機、東京電力福島第1原発3号機、関西電力高浜原発3号機で順次強行しました。福島第1原発事故で炉心溶融を起こした3号機はプルサーマル発電中でした。

関電は、原発の新規制基準が7月8日に施行されるのに合わせ、MOX燃料を使用するプルサーマル発電を念頭に高浜3、4号機の再稼働審査を申請する方針。原子力規制委員会の田中俊一委員長は26日の記者会見で、炉心の燃料の3分の1までをMOXにする原発の技術的判断は行う、と述べ、申請が出れば審査する考えを示しました。

今回到着したMOX燃料は、フランスのアレバ社が10年9月に製造を完了。当初は11年春に高浜へ輸送する計画でしたが、東日本大震災を受けて延期していました。政府が昨年(2012年)、使用済み燃料を再利用する核燃料サイクル政策を継続する方針を示したため、輸送を再開することにしました。

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