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汚染水 流出「重大な異常事象」・・福島第1 規制委「レベル3相当」/海洋流出30兆ベクレル

原子力規制委員会は8月21日、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で、高濃度放射能を含む汚染水約300トンがタンクから流出したとされる問題で、国際原子力事故評価尺度(INES)の評価で8段階の上から5番目の「レベル3(重大な異常事象)」に相当すると発表しました。

13-08-22reberu 規制委は、東電がタンクからの汚染水の漏えいを報告した19日、今回の漏えいをINES評価「レベル1(逸脱)」と暫定評価していました。20日になって東電が、タンクからの汚染水の流出量の推定を当初の120リットルを大きく上回る約300トンと報告しました。300トンに含まれる放射性物質の量は24兆ベクレルと推定されました。規制委は、漏えい量や潜在的影響を考慮すると、レベル3に相当するとしています。

国内での「レベル3」の事故には、1997年に起きた動力炉・核燃料開発事業団(当時)の東海再処理施設での火災爆発事故や、東日本大震災の津波で一時冷却不能に陥った東電福島第2原発1、2、4号機があります。

しかし、福島第1原発は事故が収束していないため、事故収束に向けて応急措置として作られた施設で通常の原発と同様にINES評価を適用することがふさわしいかどうかについて、国際原子力機関(IAEA)に問い合わせることとしました。

海洋流出は30兆ベクレル・・セシウム137とストロンチウム90/東電が試算

東京電力は8月21日、福島第1原発敷地内の地下水から海へ流出した放射性物質のストロンチウム90とセシウム137の量を推定したところ、それぞれ10兆ベクレル、20兆ベクレルで、合わせて30兆ベクレルとする試算を発表しました。国が定める年間放出限度は2200億ベクレル。21日の原子力規制委員会の汚染水対策検討会で示されました。

東電は、福島第1原発取水口の海水中に含まれる放射性物質の濃度などにもとづき試算。流出期間については、2号機から高濃度放射能汚染水が流出した後に立て坑などを止水工事した2011年5月以降から海に流出している場合と、昨年12月末から流出しているとする2ケースを仮定しました。

長期間流出したケースで、ストロンチウム90が10兆ベクレル、セシウム137が20兆ベクレル、海に流出したとしました。東電は、流出経路を検討し、立て坑やトレンチから放射性物質を含んだ地下水が流出した可能性があるとしています。

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