原子力規制委員会は9月13日、海洋モニタリングに関する検討会の初会合を開き、2013年度の海洋モニタリングの進め方を議論しました。
規制委の担当者が東京電力福島第1原発事故以降の海水と海底土に含まれる放射性物質の測定結果を報告。規制委の中村佳代子委員は、海水について「傾向として確実に下がっている。タンクからの(汚染水)漏えいが言われているなかで重要」と発言。海底土についても「(下がったり上がったりの)ばらつきはあるが、この範囲で落ち着いている」と述べました。
これまでの試料採取は東京電力、環境省、原子力規制庁がばらばらで行い、方法の統一もなく行われており、会合では、出席した専門家から疑問や批判が続出しました。
外部有識者として参加した気象庁気象研究所の青山道夫氏が、「海底土のサンプルの取り方もはっきりしていない。これでは科学として意味がない。根本に立ち戻り、信じられる方法で情報を出してほしい」と意見を述べました。他の有識者からも、ヨウ素、セシウムのデータがほとんどで他の核種も示すこと、放射性物質の蓄積と影響を分けて考えること、データベースをつくることを求める声が出ました。
伊方3号機の現地調査実施・・規制委
原子力規制委員会は9月13日、原発再稼働の前提となる安全審査の対象となっている四国電力伊方原発3号機(愛媛県)を現地調査しました。設備の配置や状
態を確認し、今後の審査に生かすとしています。
原発の新規制基準に基づく審査で、現地調査が行われるのは初めて。審査が進めば、再度の現地調査が行われるといいます。