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「大飯」が稼働停止・・原発は永久ゼロ/全国の声

9月15日から再び原発の稼働がゼロになるにもかかわらず、安倍自公政権は再稼働に前のめりになっています。4電力が6原発の再稼働を申請したのを受け、原子力規制委員会も審査を急いでいます。「二度と再稼働を許すな」と、申請中の原発の地元住民から“原発永久ゼロ”をめざす運動の決意が寄せられました。

「もう動かすな原発!福井集会」での訴え

9月15日に福井市で開かれた「もう動かすな原発!福井集会」での中嶌哲演実行委員長(小浜市・明通寺住職)のあいさつと、元宇宙飛行士の秋山豊寛さんの訴えを紹介します。

明通寺住職・中嶌哲演さん
明通寺住職・中嶌哲演さん

万感の思い込め・・明通寺住職 中嶌哲演さん

世界一の原発集中立地である若狭で生きてこざるを得なかった私たちは、万感の思いを込めて原発稼働ゼロの日を再び迎えた今日、「もう動かすな原発、再稼働反対、さよなら原発」と叫び訴えます。

再稼働に反対する国民世論は多数派を占めています。今こそ、「もう動かすな原発、さよなら原発」の目的のもとに手を取り合い、大きくつながり合おうではありませんか。

福島原発震災により、原発のあまりにも巨大で深刻な負の実態や惨状が顕在化しました。地震列島の大動乱期に突入しており、第2、第3のフクシマが危惧されます。故郷の美しい海や山を守り、後から来る、若い者たちのために広く強く深くつながり合い、幾百千万の人びととともに前進しましょう。

日本人初の宇宙飛行士・秋山豊寛さん
日本人初の宇宙飛行士・秋山豊寛さん

福島の怒りは深い・・日本人初の宇宙飛行士 秋山豊寛さん

福島第1原発から32キロの地点で、シイタケ農家を17年していました。しかし、もうあの地で、シイタケは作れません。京都に避難しました。

私は71歳になりますが、若く見えるでしょう。怒っているからです。許せないという気持ちが私たちを突き動かしています。

福島では、7代先まで、たたってやるという言葉を壁に書いて毎朝読んでいる友人がいます。それほど恨みは深いのです。百姓たちは代々守ってきた田畑が使えなくなってしまいました。こうなるのを阻止することが日本を愛するということです。この輪を広げましょう。再稼働阻止の決意を固めましょう。

「原発はゼロに」とパレードする人たち=9月15日、福井市(写真=左から 井上さとし参院議員(共産党)、中嶌哲演・明通寺住職、広瀬隆さん、 山本富士夫・福井大学名誉教授
「原発はゼロに」とパレードする人たち=9月15日、福井市(写真=左から
井上さとし参院議員(共産党)、中嶌哲演・明通寺住職、広瀬隆さん、
山本富士夫・福井大学名誉教授

再稼働申請中の原発・・地元住民の声

廃炉へ力ひとつに・・原発問題全道連絡会代表委員 (日本共産党岩内町議) 太田勤さん

北海道電力は「新規制基準で新設された規制項目に的確に対応することで、福島原発で発生したような事故は防げる」と、新たな安全神話を振りまき、泊原発(泊村)の再稼働に前のめりになっています。

しかし、規制委から泊原発周辺の断層の再評価を求められ、北大地震火山研究観測センターの調査で、18世紀以前に北海道西岸で10メートル級の津波のあった可能性も新たに指摘されています。

福島第1原発では、事故原因の調査も進まず、放射能汚染水漏れは、危機的状況のまま制御不能に陥っています。

8月27日、津波対策「万全」の泊原発に、1時間に49・5ミリという豪雨が降りました。3号機の地下2階は、湧水ピットから170トンの雨水が流れ込み、制御用地震計が1メートルも水につかり、排出するまでに6時間を超えました。

住民の安全を考えるなら、こうした状況での再稼働申請などありえません。申請の取り下げ、廃炉へと力をひとつに頑張りましょう。

瀬戸内海守るため・・「伊方原発をとめる会」事務局次長 和田宰さん

全国に先駆けて再稼働が狙われている原発の一つが四国電力の伊方原発(愛媛県伊方町)です。

原子力規制委員会の議論でも「免震重要棟が設置されている」などと持ち上げられ、再稼働の「一番手にしたい」という政府の思惑がひしひしと伝わってきます。

しかし、原発周辺には、日本最大級とされる活断層「中央構造線」の存在が指摘されています。一度、事故が起きれば、直面する瀬戸内海が汚染され「死の海」と化してしまいます。全国有数のミカン産地や、恵まれた漁業資源も失われ、取り返しがつきません。

そういう危機感を持って宣伝や署名に取り組み、反対運動も県内外で広がっています。運転差し止め訴訟の原告は、目標としていた1000人を突破し、21万人分を超える「伊方原発を稼働させず廃炉計画を求める」署名も県知事に提出することができました。

四国だけでなく、中国や九州など幅広い地域に共同を広げ、再稼働推進を止める世論を大きくしたい。

 

前のめりの安倍首相に批判

福島に寄り添って・・佐賀県玄海町 新雅子さん

九州電力玄海原発から3キロ圏内に住む者として「原発ゼロ」を願わない日はありません。福島第1原発事故以降、「安全神話」の崩壊で″原発城下町″の玄海町住民も「ひとごとではない」と声を出し始めています。

福島原発事故収束どころか、放射能汚染水が海洋に流れ続けています。それにもかかわらず、安倍首相は東京オリンピック招致の際、「完全にコントロールされ安全」と言いました。何の根拠もない無責任なウソとゴマカシで、「世論操作」です。危険な原発の海外輸出など論外です。再び全原発が止まった今、二度と再稼働を許すわけにはいきません。

九電への「やらせメール」指南など、九電との「不透明な関係」の古川知事に再稼働を言う資格はありません。

再稼働して再び過酷な事故が起きたら誰が責任をとると言うのでしょうか。

避難生活が続く福島の15万人の思いに寄り添うなら、原発は廃炉しかありません。

とにかく命を大事に・・川内原発建設反対連絡協議会会長 鳥原良子さん

とにかく命を大事にしたい、だから原発はなくすべきだという素直な気持で
運動をしてきました。鹿児島県薩摩川内市にある九州電力の川内原発再稼働ももちろん反対です。原発が動く限り、始末のできない「核のごみ」は出続けます。たとえ事故が起きなくとも、「安全」はあり得ないのです。

自民党政権は、福島原発事故を受け止め、反省し、原発に頼らないエネルギー政策に踏み切るべきです。しかし、安倍首相は五輪誘致で、汚染水の流出は「コントロールできている」と世界にうそを言いました。住民の命を守る姿勢とは到底言えません。原発事故で故郷を奪われ、苦しい暮らしが続く福島の住民に思いをはせ、国は生活支援に力を注ぐべきではないでしょうか。

チェルノブイリ原発事故では、27年たった今も被害が続いています。福島の子どもたちを全力で守るべきです。目先の利益優先をやめて、今こそ再稼働をさせず、すべての原発を廃炉にする。前向きな転換へ勇気を持つときだと思います。

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