日本共産党の真下紀子道議と森英士(つねと)道国政相談室長は9月18日、北海道電力の泊原発(泊村)3号機で起きた雨水の流入による制御用地震計の停止事故について現地調査をしました。
事故は8月27日午後7時25分ごろ、泊原発3号機の原子炉補助建屋の地下2階で発生しました。防潮堤のかさ上げ工事に伴う掘削中の穴から流入した雨水が、ポンプの処理能力を超えて建屋内の湧水ピットから大量にあふれ出たものです。水は床から4・7メートルにまで達しました。制御用地震計室が水没し、電線を通すための管を伝わった水で放射線管理区域内も浸水しました。
この事故のため、大きな揺れがあると稼働中の原子炉を自動停止させる3号機の地震計は、今も復旧していません。
真下道議らに対して北海道電力側は「想定外の雨量だった」と説明。新規制基準で設置することになった津波対策のための水密扉については、「ここが浸水することは想定していなかった」との理由で設置されていませんでした。
原子力規制委員会泊事務所で堀弘明所長は「工車中の対策を講じておらず、きわめてお粗末」と話しましたが、「原子炉は停止しており、緊急事態とは考えていない」と述べました。真下道議は「津波対策どころか、雨水で重大事態に陥っている。初歩的な管理体制に疑問を感じます」と話しました。
調査団には笠井亮衆院議員と宮本岳志衆院議員の両秘書、菊地葉子小樽道政相談室長、大田勤岩内町議、大石美雪前岩内町議が参加しました。