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「新たな安全神話に」・・規制委 1年討論 識者ら指摘次々

原子力規制委員会は9月30日、規制委発足から1年が経過したことを受け、有識者との意見交換会を開きました。田中俊一委員長が報告、討論しました。

会議では規制委が7月に施行した原発の新規制基準が″安全性の保証″として受け取られないかという指摘が出ました。

NPO法人気候ネットワーク代表の浅岡美恵氏は、新基準が福島事故前の既存原発の設置許可を前提としているのではないかと指摘。立地条件の厳しい審査がないと「審査したことにならない。規制委が新たな安全神話を作ることになるのではないか」と指摘しました。

東京電力福島第1原発事故の民間事故調の委員長を務めた北澤宏一氏も、日本は地震の発生率が世界より何十倍も多いと指摘。「もっと厳しくすべきだ。国際的基準では足りない」と発言。また、使用済み核燃料が原子炉建屋の中に保管される危険への対策が欠けていると注文をつけました。

政府事故調の委員長
を務めた畑村洋太郎氏は、「事故を起こさない防災だけでなく、事故は起こるものとして損害を最小にする減災を進めるべきだ」と述べました。

規制委の独立性に対する懸念も相次ぎました。

田中委員長が、原子力安全基盤機構を統合することも含め近く規制委・規制庁が1000人規模になると報告したことに対し、複数の専門家が、実力が足りず推進側に取り込まれないか、今まで原発を推進してきた人材中心になっていないかという意見が出ました。

ほかに、地域防災計画づくりが自治体任せになっているのではないか、などの指摘がありました。

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