原子力規制委員会は10月2日、再稼働の前提となる新規制基準への適合審査会合を開きました。
関西電力は、大飯原発(福井県おおい町)、高浜原発(福井県高浜町)周辺で、海域にあるFO-A断層、FO-B断層と、陸域の熊川断層の三つの活断層が運動して動くかどうかに関する調査結果を説明。航空レーザーと海上音波探査による調査結果として、海域の二つの断層と熊川断層の間は約15キロメートル離れ、「3連動を考慮する必要はない」と結論づけました。
会合には専門家として岡村行信・産業技術総合研究所活断層・地震研究センター長と岡村眞・高知大学特任教授が出席。両氏は断層の活動性に対する見解の違いはあるものの、関電の資料で断層の活動性を否定することはできないとの認識を示しました。
規制委の島崎邦彦委員長代理は、資料の問題点を指摘し、「もっと質のいいものを出してください。これでは結論は出ない」と、データの拡充を要求。関電はデータは正しいと言い張り、議論は平行線に終わりました。
(「しんぶん赤旗」2013年10月3日より転載)