東京電力が柏崎刈羽原発7号機(新潟県)の燃料搬入を開始したことについて立石雅昭新潟大学名誉教授(地質学)に聞きました。
東京電力や核燃料搬入計画を承認した原子力規制委員会にしてみれば、昨年暮れに規制委が燃料移動禁止の行政命令を解除した時からの既定の路線なのでしょう。しかしその後、能登半島地震が起きました。
能登半島地震の教訓を引き出して、柏崎刈羽原発の安全性を確かめるということなしに、既定の路線ということで進めていくやり方は、県民の不安や危惧にこたえる姿勢が規制委にも東電にも、欠落している表れだと思います。
能登半島地震の教訓を踏まえて耐震安全性をはじめとした柏崎刈羽原発の安全性を高めていくためにどういうことをするのかの説明があるべきです。
また16日に、同原発の安全管理に関する県の技術委員会があります。同委員会では、能登半島地震の議論はまだされていません。そんな中で燃料装荷を進めるのは、技術委員会をないがしろにしていると言わざるを得ないと思います。
国も再稼働に向けた知事への働きかけなどもありました。
今回の東電や国の進め方は、本当に県民に向き合う姿勢が欠落していると言わざるを得ないと思います。
(「しんぶん赤旗」2024年4月16日より転載)