震度7を観測した石川県志賀町に立地する北陸電力志賀原発では、1日の地震で使用済み核燃料貯蔵プールから水があふれ、一時的に冷却が停止しました。同原発1、2号機は定期検査で2011年から運転停止中でした。北陸電は「安全上、問題となる被害は確認されていない」と発表しています。
北陸電などによると、使用済み核燃料プール内の水が地震の揺れであふれ、1号機では冷却機能が約40分間停止しました。あふれた水量は1号機で約95リットル、2号機で約326リットル。現在は水位が維持され冷却に異常はないとしています。
ほかにも1号機と2号機で外部からの受電に使われる変圧器の油漏れが発生しました。そのため別の変圧器に切り替え受電を継続しています。油漏れは1号機の変圧器で推定約3600リットル、2号機の変圧器で推定約3500リットルが漏れていました。外部への影響はないとしています。
停止中の東京電力柏崎刈羽原発でも、2、3、4、6、7の各号機の計5基で地震の揺れによって使用済み核燃料貯蔵プールから水があふれました。
福井県に立地する日本原子力発電敦賀原発(同県敦賀市)、関西電力の美浜(同県美浜町)、大飯(同県おおい町)、高浜(同県高浜町)の各原発や、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」(同県敦賀市)、新型転換炉「ふげん」(同)に異常は確認されていません。
(「しんぶん赤旗」2024年1月3日より転載)