東京電力福島第1原発事故による汚染水(ALPS処理水)の海洋放出をめぐり重大な局面を迎えているとして、ふくしま復興共同センターは10日、福島市で海洋放出を強行しないよう求める街頭宣伝を行いました。
横断幕やプラスターを持った参加者が、JR福島駅前通りの一角でスタンディングをしました。
野木茂雄代表委員(県労連議長)は8月下旬にも放流開始かとの報道にふれ、「『関係者の理解なしに、いかなる処分も行わない』とした漁業者との約束を破ることは許されない」と訴えました。
参加者が「海洋放出には福島県内だけでなく北海道、青森、宮城各県の漁連が反対の声を国に届け、自治体から漁業者との約束を守れ、別の方法を探れと意見書が上がっています。強行するなという声をあげていきましょう」(新日本婦人の会)、「農民は原発事故による風評被害がいかに怖いか身をもって知った。海洋放出によって新たな風評被害が起こることを恐れる」(農民連)などリレートークで訴えました。
進んで署名した50歳代の女性は「漁業をやっている人も大変だと思うが、そもそもメルトダウンを起こした原発を通ったものを海に流してはいけない」と力を込めました。
(「しんぶん赤旗」2023年8月11日より転載)