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国・東電は約束守れ・・福島2団体 汚染水放出中止求め交渉

東電(手前)に要請する参加者=9日、福島市

 国と東京電力は漁業者との約束を守り、福島第1原発事故で出る汚染水(ALPS処理水)の海洋放出中止をと、福島県農民連とふくしま復興共同センターは9日、福島市内で要請集会を開きました。

 2団体は、▽国・東電と福島県漁連との「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」との約束を守り、県民・国民合意のない汚染水の海洋放出中止▽海洋放出以外の方法の検討・実施を求めました。

 国(経産省)は「理解を得るためにていねいな説明を重ねたい」と回答。東電は「(約束を)順守していくが、理解されない場合は当社の考えをていねいに積み重ねていく」と繰り返しました。

 参加者は「話が矛盾している。約束は守るべきものだ」と怒りの声が噴出。福島県民の声を軽視する態度に「福島県民は関係者ではないのか」と憤りの声が上がりました。

 日本共産党県議団もそろって参加。神山悦子団長は国や東電がIAEAの評価を海洋放出の理由の一つにあげていることに、「彼らは科学的な評価をしただけだと言っている。これをお墨付きのように言うのはおかしい」と批判しました。

 国(経産省)側はオンラインで画面に発言者の顔も氏名も出さないことを条件に参加するという態度でした。

(「しんぶん赤旗」2023年8月10日より転載)