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大間原発審査 事実上の中断・・地震想定データ誤入力

 電源開発が建設中の大間原発(青森県大間町)の稼働に必要な審査を巡り、同社が原子力規制委員会に提出した地震想定に関する資料にミスが見つかり、審査が事実上中断していることが29日、分かりました。解析データの誤入力が原因で、「キロメートル」と「メートル」が取り違えられていました。

 電源開発によると、誤入力があったのは地表から断層上端までの深さの数値。入力や解析は委託先企業が担当しました。入力用データの記載は「3キロメートル」でしたが、計算用プログラムの単位が「メートル」であることに気付かず「3」と入力。断層上端の深さが「3メートル」となり、その結果揺れを過大に見積もっていました。

 規制委は昨年12月、他の解析結果と異なることなどから、ミスの可能性を指摘。当初、電源開発は否定していましたが、今年1月になって別の委託先の解析結果と異なることが判明し、入力ミスが分かりました。

 規制委は他のデータの再確認と再発防止策の提出を要求。審査は事実上中断しています。

 大間原発は2008年に着工。使用済み核燃料を再処理したウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を全炉心で使用する世界初の「フルMOX」炉で、30年度の運転開始を目指すとしています。(時事)

(「しんぶん赤旗」2023年5月30日より転載)