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事故起きたらどうする/参院本会議で岩渕議員 原発法案の無責任告発

質問する岩淵友議員=10日、参院本会議

 原発推進等5法案(GX電源法案)が10日、参院本会議で審議入りしました。同法案は原子力基本法など5本の改定を束ねた法案。日本共産党の岩渕友議員は、脱炭素やエネルギー危機を口実に、原発事故の反省も教訓も投げ捨て原発回帰に突き進む政府を厳しく批判。岸田文雄首相に対し「安全神話に陥り、再び事故を起こしたら責任をとれるのか」と迫りました。

 同法案は、運転期間を制限する条文を、原子力規制委員会が所管する原子炉等規制法から削除し、推進側である経済産業省が所管する電気事業法に移します。岩渕氏は「規制委員会の独立性に重大な疑念を抱かせる」と指摘。改定により経産相の認可で運転期間の60年超を可能とする上、延長回数の限度がないと批判しました。

 また、原子力基本法の改定で原発の活用を「国の責務」とし、原子力産業の安定的な事業環境の整備などを新設することをあげ、「将来にわたって原発を活用するための法的な枠組みづくりだ」と追及しました。

 岩渕氏は、原発を優先する送電網の利用ルールが再生可能エネルギーの導入を阻み続けていると指摘し、「原発を最優先とするルールこそ抜本的に変えるべき」と主張しました。

 岸田首相は、原発の安全性について「事故の防止に最善かつ最大の努力をしていく方針を明記している」などと無責任に答弁。高市早苗科学技術政策担当相は、国の原子力産業への支援について「従来の政府方針を明確化するもの」とまともに答えませんでした。

(「しんぶん赤旗」2023年5月11日より転載)