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「原発の死亡事故ゼロ」 少子化の原因は“晩婚” 自民・麻生氏が暴言

 “原発の死亡事故はゼロ”“少子化の最大の理由は出産女性の高齢化”―自民党の麻生太郎副総裁は15日、福岡県飯塚市での国政報告会で、無責任な暴言を連発しました。

 原発について麻生氏は、「(原子力は)最も安くて安全」「原子力と原子爆弾の区別がついていない人もおられ、原発は危ないと言う人もいる」などと発言。「原発で死亡事故が起きた例がどれくらいあるか調べてみたが、ゼロだ」と述べました。

 しかし、関西電力美浜原発(福井県)では2004年、蒸気を浴びた作業員5人が死亡する重大事故が起きています。政府が原発増設計画を始めた1976年以降、22人の原発労働者が放射線被ばくで労災認定され、除染労働者が白血病を発症し亡くなった事例もあります。

 また、少子化問題で麻生氏は、女性の初婚年齢が「今は30歳で普通」だと指摘。複数の子どもを出産するには「体力的な問題があるのかもしれない」などと述べました。

 安心して子どもを産み育てづらい背景には、日本の公的教育支出が国内総生産(GDP)比2・8%と、経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均4・1%と比べて著しく低いことがあります。希望する人たちが、働く環境や経済状況に関係なく子どもを産み育てられるように支援することが政治の責任です。

(「しんぶん赤旗」2023年1月17日より転載)