「再生エネ」転換求める@東京
東京電力福島第1原発事故を忘れず、原発ゼロの日本をつくろうと呼びかける行動が11日、各地で行われました。東京・新宿駅前では、全労連、全日本民医連、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会が、原発ゼロと再生可能エネルギーの普及などを訴える「イレブン行動」を行いました。
参加者は、原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換を進める「原発ゼロ基本法」制定▽東京電力福島第1原発事故での汚染水の海洋放出中止―をそれぞれ求める署名への協力を呼びかけました。
全労連の前田博史副議長は、原発回帰の岸田自公政権を批判し、「原発ゼロ・再生可能エネルギーへの転換を求める声を一緒にあげよう」と強調。新日本婦人の会の福重佳代子中央委員は「事故で苦しむ人がいる中での原発推進は許せない。原発の危険がない、安心できる社会を子どもたちに残そう」と訴えました。
日本共産党の吉良よし子参院議員は「気候危機などを理由に再稼働を狙っているが、ひとたび事故が起きれば、最悪の環境破壊をもたらすのが原発だ。戦争が起きれば標的にもされてしまう」と批判し、署名を呼びかけました。
東京都江戸川区の男性(76)は「処理できない廃棄物をこれ以上増やしてはいけない。すぐに原発をやめ、汚染水の処理も国民の声を聴いて進めるべきだ」と署名しました。
「核のごみ」持ち込むな@札幌
北海道原発連と国民大運動道実行委員会は11日昼、札幌市内で新年最初の「イレブンアクション」宣伝をしました。
前日の大雪から一転、青空が広がった札幌駅前。「高レベル放射性廃棄物=核のごみ持ち込み反対」と書いたのぼりや横断幕を掲げ、原発ゼロ署名と核ごみ処分地選定調査を進めるなと求めた鈴木直道知事宛ての署名を呼びかけました。
岸田首相が原発再稼働と運転期間延長、原発新設「原発回帰」へ転換したもと、スマホを手に横断幕の字を読み取り、意味を調べる外国人女性も。
60代女性は「泊原発建設の時から反対していたけど、核ごみもあって、本当になくしてほしい」とサイン。中学1年の男子生徒は「未来を考えたときに、ちゃんとしていてほしい。危なくないエネルギーに代えてほしい」とペンを握りました。
「原発は人類を破滅に導く毒です」と80歳男性。「自然豊かな北海道を汚染してほしくない」と語ります。
日本共産党の畠山和也元衆院議員は、原発再稼働や核ごみ処分地選定に明言を避ける鈴木知事を告発。「本気さが問われる一年です。道民一人ひとりの声が生きる社会へ政治を切り替えていく年に」と力を込めました。
(「しんぶん赤旗」2023年1月12日より転載)