日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > “原発推進”岸田政権に批判

“原発推進”岸田政権に批判

「原発再稼働、新増設は許せない」と署名する女性(左)=12日、東京・新宿駅西口

東京でイレブン行動

福島事故終わってない 再生エネへの転換こそ

 全日本民医連、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会は12月12日、原発ゼロと再生可能エネルギーへの転換を求める「イレブン行動」を東京・新宿駅西口で行い、「古い原発の運転延長、新増設を許さない声を広げよう」と訴えました。

 原発ゼロ基本法制定を求める署名と東京電力福島第1原発事故で発生した放射能汚染水の海洋放出の撤回を求める署名への協力を呼びかけました。

 開始後まっさきに署名した70歳代の女性=川崎市=は「原発再稼働とか大軍拡とか今の政治にきっぱり意思表示したくて署名しました」と語り、「岸田政権は福島原発事故を終わったことにして、再稼働や新増設まで言い出した。許せません」と語りました。

 マイクで訴えた全労連の前田博史副議長は「原発から再生エネへの転換を怠ってきたうえに、再稼働・新増設を狙っている」と述べ、原発ゼロ・再生可能エネルギーへの転換を求める声をあげようと呼びかけました。

 婦人民主クラブの山田博子会長は「汚染水の海洋放出をやめ、汚染水の発生を抑える対策を研究者の力を使いながら進めるべきです」と話しました。

 日本共産党の田村貴昭衆院議員は原発を優先し、再生可能エネルギーの利用を抑制している電力会社を批判し、「再生可能エネルギー、省エネの転換こそ世界の本流だ」と強調しました。


原発新増設反対、汚染水を海に流すなと訴える行動参加者=12日、福島市

福島 “汚染水を海に流すな”

 福島市では12日、「原発イレブン行動」の一環で、ふくしま復興共同センターが主催し、岸田政権の原発新増設・長期運転方針は撤回し、汚染水(ALPS処理水)の海洋放出やめよと、宣伝署名行動を行いました。

 野木茂雄県労連議長は8日の経済産業省審議会で大筋了承した原発の行動指針案について、「福島第1原発事故後のエネルギー基本方針の大転換であり、大きな被害をもたらした過酷事故への反省も教訓も投げ捨てる逆行です。絶対に許されません」と訴えました。

 さらに来春以降の汚染水海洋放出に向けて進んでいる関連施設の工事は、「関係者の理解なしに、いかなる処分も行わない」という漁業者との約束をほごにし、多くの県民の反対や慎重対応の声を無視して進められているものだと強く批判しました。

 行動に参加した石川麻弥さん(36)は「大事故の反省のうえに政府がつくった原発方針のはずなのに、急に転換するとは納得できない。『安全神話』が大手を振って歩くようになってしまう。舌の根も乾かないうちに原発推進しようということに怒りでいっぱいです」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2022年12月13日より転載)