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地域振興の道は JR・原発を問う・・科学者会議北海道支部シンポ

地脇氏の講演を聞く参加者=3日、札幌市

 JRと原発という地域振興にとって欠かせない問題について、日本科学者会議北海道支部は11月3日、科学シンポジウムを札幌市内の大学で開き、熱心に話し合いました。

 JR各社はローカル線の収支を公表し、赤字を理由に鉄路の廃止を狙うもとで、「JRの『これまで』と『これから』」と題して、安全問題研究会の地脇聖孝氏が講演。「大きな問題は北海道から始まる」と、JR北海道が全国に先駆けてローカル線ばかりか幹線まで切り捨て、地域の足を奪う実態を告発しました。

 地脇氏は「行き止まり路線は滅びの道」であるとパネル資料を示し、廃線を決めた並行在来線の函館本線(山線)や留萌本線など他の線区とつながっている路線をわざわざ切るのは愚策であると批判。「しんぶん赤旗」(9月11日付)の「JR3社コロナでも5兆円蓄え」の記事を紹介し、国が責任を果たせばローカル線は維持できると強調しました。

 北海学園大学の小田清名誉教授が「“原発マネー”に依存しない地域づくり」について講演。泊村に原発が造られたことで、漁業が衰退した事例を挙げ、「原発は脱炭素のエースのように語るが、核ごみの話まではしない」と原発推進派の無責任さを痛烈に批判。人口が少なくても地域の人たちが豊かに暮らせる工夫がある“地域振興プラン”を作成中だと語りました。

(「しんぶん赤旗」2022年11月5日より転載)