来春にも狙われる東京電力福島第1原発事故の汚染水(ALPS処理水)海洋放出をめぐり、反対署名を広げている「みやぎ生協・コープふくしま」と宮城県漁協、宮城、福島両県生活協同組合連合会は2日、仙台市の会場とオンラインで交流集会を開きました。
みやぎ生協・コープふくしまの河野雪子副理事長は、海洋放出反対署名が全国で広がり22万人を超えたと報告。岩手県生協連の吉田敏恵専務理事は幅広い団体と署名を集める中で「互いに刺激になり、運動の幅が広がっている」と語ります。
エフコープ(福岡県)の安元正和経営企画部長は、震災・原発事故後の物資支援や福島県産品の販売促進に力を入れてきたと紹介。「全国の問題として(海洋放出反対署名)1万人分を目標に頑張る」と意気込みました。
水産卸「仙台水産」の廣澤一浩営業企画部長は「やっと風評被害が消えてきたと思った矢先、今度は処理水海洋放出で、また風評被害が拡大する可能性がある。わずかでもリスクのあるものを誰も食べたいと思わない。海洋放出に断固反対です」と訴えました。
「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟弁護団の鈴木雅貴弁護士は「海洋放出は漁業行使権の違法な侵害、ロンドン条約で禁止された放射性廃棄物の『投棄』に当たる」と批判。「いわき市民訴訟」の伊東達也原告団長は「広域遮水壁という抜本対策があると訴え、海洋放出をストップさせる」と強調しました。
(「しんぶん赤旗」2022年11月3日より転載)