新潟県知事選が5月12日告示(29日投開票)されます。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非、これ以上の病床削減を進めてよいのか、などが争点となります。
選挙戦は、幅広い市民と団体、共産、社民、新社会、緑の各党が支援する片桐なおみ候補(72)=新=と、自民、公明、国民民主、連合新潟が支援する現職の花角(はなずみ)英世候補(64)との一騎打ちの様相です。
立憲民主党は「自主投票」ですが、7月の参院新潟選挙区でたたかう森ゆうこ参院議員(立民)と片桐氏の連名ポスターが作製され、各地で2人が並んで訴えるなど「市民と野党の共闘」は力強く発展しています。
住宅メーカーの副社長で新潟経済同友会副代表幹事も務める片桐氏は、柏崎刈羽原発の誘致時から反対運動に参加し、巻原発建設計画には、手書きのビラを作製して反対運動の先頭に立ってきました。ロシアによるウクライナ侵略と原発攻撃に直面し、「やっぱり危険だった原発。再稼働させません」と立候補を決意しました。
現知事は、新潟県独自に原発の安全性などを検証する「三つの検証」の「総括委員会」を4年間で1回しか開催せず、国や東電は再稼働への地ならしを強めています。次の知事任期中には再稼働の準備が整うとも指摘されています。
原発を再稼働させず、自然エネルギーで新しい産業と雇用を提案する片桐候補か、「県民に信を問う」との表現を公約から消して、官邸や自民党に推される現職か、の対決です。
現知事は、国の公立・公的病院の再編統合を先取りして、県立病院の民営化や市町への移譲で病床削減を推進するなど、国言いなり、自民党べったりの政治姿勢です。
片桐候補は、「国の言いなりにはなりません」「原発なくして病院残す」と訴え、県財政の無駄を削減して教育や子育て、農業への支援を提案しています。
(「しんぶん赤旗」2022年5月11日より転載)