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米で反原発月例抗議100回・・ノー・ニュークス・アクション委員会 濱田ちづさんに聞く

日本総領事館が入っているビル前で原発ゼロと核兵器廃絶を訴えて集会を開く人たち=11日、サンフランシスコ

福島忘れない 声上げねば

 米西部カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリアの反原発・反核組織「ノー・ニュークス・アクション委員会」は、2011年の東京電力福島第1原発事故の翌年から、ほぼ毎月の11日に、原発ゼロや核兵器廃絶を求める月例抗議行動に取り組み、3月で100回目を迎えました。抗議行動のメンバーとして奮闘してきた濱田ちづさん(74)に思いを聞きました。(サンフランシスコ=島田峰隆 写真も)

サンフランシスコ

 月例の抗議行動を始めた時は大飯原発が再稼働されようとする時でした。こんな危険なものをまだ再稼働させるのか。とんでもない。どこかに声を出していかないといけないと思ったんです。

 日本総領事館前で行動があると聞いて参加しましたが、5~6人しかいませんでした。“声を上げたいのにどこで何ができるか分からない人もいるのでは”と思い、定期的な抗議の場として提案したのが月例行動です。

 一番うれしかったのは、震災から数年後の3月11日の行動に100人が集まったことですね。月例抗議行動を続ける原動力になったのは、「沈黙は容認なり」という思い、そして政府や電力会社の態度への怒り、犠牲者が救われていないことへの怒りでした。

 今も原子力緊急事態宣言が出ており、避難者は統計に入らない人も含めると6万人ともいわれます。その補償を打ち切るというのは信じられません。

 岸田文雄首相に対しては、現実を見て、原発推進は間違いだったと認めて、政策を変えてほしい。核兵器についても被爆国として残虐さを知っているのに禁止条約に署名できない体たらくです。首相には恥じてほしいと思います。

 福島がだんだんと遠ざかる今こそ、事故は終わっていないと声を上げねばなりません。月例の行動は100回を機にいったん終わりますが抗議はやめません。3~4カ月に1回は集会を開き、福島を忘れてはいけないと伝えたいです。

(「しんぶん赤旗」2022年3月25日より転載)