東京電力は17日、福島県沖を震源とする16日夜の地震で福島第1原発の構内に野積みされた廃棄物を収納したコンテナが少なくとも6基転倒し、使用済みの防護服や鉄くずが外に出ていたと発表しました。昨年2月の地震でも転倒し内容物が外に出ました。
転倒したコンテナはいずれも四個重ねて積んでいます。昨年開かれた原子力規制委員会の検討会で出席者が「(3段積み以上のものは)固縛して倒れないようにするのが当たり前と思われているのが、なされてない」と指摘していました。
収束作業で発生するがれきや使用済みの防護服などの廃棄物を収納したコンテナは構内に約8万5000基あります。
東電によると、地震によって転倒したとされるのは使用済み防護服などを詰めた約1000基ある区域の6基と、がれき類を収納した6000基以上ある区域の2カ所。ほかの区域でもコンテナが傾くなどしていました。
地震発生の前夜も別の区域で8基が転倒し、使用済み防護服などを詰めた68個のビニール袋が外に出ていました。東電は強風による転倒と推定。道路際から離して配置して作業員の安全を確保するとしています。
(「しんぶん赤旗」2022年3月19日より転載)