16日夜に発生した福島沖の地震の影響で、東京電力福島第1原発(大熊町、双葉町)の2号機、5号機の使用済み燃料プールの冷却が一時停止しました。
東電の会見によると、17日午前0時ごろ、2号機の使用済み燃料を冷やすプールにつながるタンクの水位低下が確認されたため、冷却を手動停止。同7時半すぎに冷却を再開しました。2号機のプールには使用済み燃料が615体あります。
また、11年前の事故で核燃料デブリがある1号機原子炉格納容器で、地震発生後に圧力が上昇し、その後は地震前より低い状態になりました。東電は気圧の変動によるものと説明しました。
構内の道路が陥没。5号機使用済み燃料プールなどで水の揺れにともない、原子炉建屋内の踊り場で水たまりが確認されました。福島第1原発の1~4号機の建屋周囲の土壌を凍らせて地下水流入を防ぐための陸側遮水壁の冷媒を供給するポンプも停止するなどのトラブルが相次ぎました。
東電福島第2原発(楢葉町、富岡町)でも、1号機原子炉建屋内の圧力を逃す「ブローアウトパネル」の板が変形し、こぶし大程度の隙間ができたほか、1、3号機の使用済み燃料プールの冷却が一時停止しました。
(「しんぶん赤旗」2022年3月18日より転載)