事故忘れず連帯強く・・滋賀 「びわこ集会」に500人
大津市の膳所(ぜぜ)公園で5日、「原発のない社会へ 2022びわこ集会」(実行委員会主催)が開かれ、500人が参加しました。「福島原発事故を忘れることなく、被災した人々と連帯を強め、原発のない社会をつくりあげる」との集会アピール、ロシアによるウクライナ侵略に関して「核兵器や原発をもてあそぶことに断固、反対」する特別決議を採択しました。
呼びかけ人の畑明郎さんが主催者あいさつし、福井原発訴訟(滋賀)の井戸謙一弁護団長が基調報告。嘉田由紀子参院議員、平尾道雄米原市長が連帯あいさつし、原発賠償関西訴訟原告団の佐藤勝十志(かつとし)副代表が支援を訴えました。
集会に先立ち、講談師の神田香織さんが講談を交えてトークしました。畑さんが「イタイイタイ病とフクシマ」と題して講演。福島から県内に避難している青田恵子さんの布絵展が開かれました。
医師の福田章典さんによる安定ヨウ素剤の使用法の説明会や、「福井原発訴訟(滋賀)を支える会」による原発事故時の県内自治体の避難計画に関する調査結果の展示などもありました。
「早期の廃止は可能」・・福井 4会場を結び集会
2011年3月11日の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から11年がたつのを前に、さよなら原発福井県集会が5日、福井市フェニックス・プラザをメイン会場として開かれました。
実行委員会の主催で12年から毎年開催し、今回は別の3会場などでもオンラインで視聴され、合わせて約240人(主催者発表)が参加。震災と事故の犠牲者に黙とうを行うとともに、ロシアによるウクライナ侵攻と原発占拠・攻撃に抗議する緊急アピール、放射能汚染水の海洋放出に反対し、全原発の停止を求める集会アピールを採択しました。
原子力市民委員会の座長である大島堅一龍谷大学教授が記念講演を行い、福島原発事故後11年で明らかになったこととして、原発の衰退と高コスト、長期の被害などを指摘しました。そのうえで、めざすべきは「環境破壊を起こさない社会」だとして、市民が声を上げてたたかう大切さを強調し、「できるだけ早く原発を廃止する必要があるし、それはできる」と訴えました。
集会では、原発からの脱却や平和をテーマにしたうたごえや、原発立地自治体に隣接する小浜市の住民からの「老朽原発動かすな」との訴えがありました。
参加者らはパレードでアピールしました。
原発への攻撃に怒り・・奈良 「つどい」・デモ行進
11年前の東日本大震災・福島原発事故を忘れてはならないと、「3・5原発ゼロ・被災者支援奈良のつどい」(同実行委員会主催)が5日、奈良市のJR奈良駅前で開かれ、約350人が参加しました。
集会では、脱原発をめざすアピールとともに、ウクライナの原発への攻撃は大惨事に至るとして、ロシアのウクライナ侵略に抗議し、即時撤兵を求めるアピールが採択されました。
脱原発奈良県議会議員連盟を代表して太田敦議員(日本共産党)があいさつ。現状を告発する被災地からのメッセージが紹介され、大飯原発差止訴訟原告団の吉田明生(めいせい)さんが講演しました。
吉田さんは、「自分の住んでいる自治体がどこから電力を調達しているか」と参加者の関心をうながし、近年の大手電力会社の激しい巻き返し営業の状況などを語りました。同時に関西電力の企業体質や企業倫理を批判し、「原発を動かす企業としてふさわしくない」と訴えました。
東電に原発賠償を求める訴訟の原告団と「メガソーラーを考える奈良の会」、一般社団法人「市民エネルギー生駒」の各代表らがそれぞれの運動への支援を訴えました。
終了後、参加者は奈良の目抜き通りをデモ行進しました。
(「しんぶん赤旗」2022年3月6日より転載)