北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)の再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査で原子力規制委員会は2日、敷地内にある断層について、「活断層ではない」とする北海道電の主張について「おおむね妥当な検討がされた」と判断しました。北海道電が審査を申請して8年になります。地震・津波関係では今後、想定される地震の揺れや津波、火山などを審査することになります。
審査では敷地内にある11本の断層のうち、1、2号機の近くを通る「F―1」など3本の断層を評価。追加調査などに基づく北海道電の説明に「納得できるデータが示された」としました。
活断層の評価をめぐる4年前の審査で、北海道電が断層の活動性を否定する根拠にした火山灰層が追加調査で見つからず、審査が「振り出しに戻った」こともありました。規制委は19年、F―1について「活断層の可能性が否定できない」とする見解を発表したことがあります。
新規制基準は、約12万~13万年前より新しく活動した可能性が否定できない断層を活断層と定めています。
(「しんぶん赤旗」2021年7月3日より転載)