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いまだに原発“安全神話” 玄海町 カレンダー配布・・原子力交付金で作成 佐賀

壁掛けカレンダー2021年6月のページ

 九州電力玄海原発の立地する佐賀県玄海町は、町が原発の設備などについて、「十分な安全性を確保」「安全性が確認」など宣伝するカレンダーを住民に配布し、批判の声が上がっています。

 問題のカレンダーは町が発行・配布。B3サイズよりも少し大きい壁掛け型とA5の卓上型の2種類をセットにして、町が区長を通じて町全体の約4分の3にあたる1500世帯に配っています。

 カレンダーには月ごとに原発の施設や放射性廃棄物などの解説が書かれていますが、危険性には一切触れていません。6月のページには使用済み核燃料プールの貯蔵能力変更の説明では、タマネギキャラのイラストに「安全性はこれまで同様に確保されるのじゃ」と吹き出しで記載。10月のページには「原子力はCO2排出量が少ないんじゃな」と書かれています。

 カレンダーは毎年作成され、町によると、2010年度のカレンダーが確認されています。

 同町防災安全課では、原発や放射能の解説などが記載されている理由について「原子力交付金を使って作成しているので、原子力や放射能のことを知ってもらうため」と述べています。

 日本共産党玄海支部の片山裕子支部長は「福島の事故を見て、原発事故がどれほどの被害をもたらすかは明らかにされたと思います。なのに、いまだに町は『安全神話』にしがみついている」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2021年6月18日より転載)