原発再稼働を進める菅義偉政権に「原発ゼロ」の声を突き付けようと6月18日、「原発いらない金曜行動」が首相官邸前で行われました。文化人や市民団体のメンバーが呼びかけ、約450人(主催者発表)が参加し「菅政権は原発やめろ」と声をあげました。
呼びかけ人の鎌田慧さんは、東京電力福島第1原発事故から10年以上たった今も仕事、住宅、畑や海を奪われたままの人が多くいると指摘。「金の力で進められ、核のゴミを10万年も残す原発は、倫理にも論理にも反する」と述べ、脱原発の叫びを続けようと呼びかけました。
作家の落合恵子さんは、コロナ禍のもと、安倍晋三前首相が「事故はアンダーコントロールだ」と誘致した東京五輪を強行しようとする菅政権を批判。「おかしいことには“おかしい”と、責任を取るべき人が責任を取るまで声をあげていこう」と語りました。
事故で避難を余儀なくされた福島県浪江町津島地区の住民が国と東電に原状回復と損害賠償を求めている訴訟の原告団の石井ひろみ副団長は、裁判が続くなか「“津島に帰りたい”と言って多くの原告が亡くなった」と述べ、勝利へ公正な判決を求める署名への協力などを訴えました。
市民が1分ずつスピーチ。運転開始から40年を超える関西電力美浜原発3号機の再稼働を許さないたたかいや日本原電東海第2原発差し止めの取り組みなどを語りました。
(「しんぶん赤旗」2021年6月20日より転載)