武田良介議員は3月23日の参院災害対策特別委員会で、水戸地裁が東海第2原発の運転を認めない判決をだしたことに関連し、原発周辺の住民の避難計画について質問しました。
判決は、実現可能な避難計画や実行できる体制が整っているというにはほど遠いと断罪しています。
武田氏は、共同通信の自治体アンケートでは全国19の原発の30キロ圏内で、原発事故時に自力避難が難しい高齢者や障がいのある人など避難行動要支援者が合計24万6千人になると指摘。同アンケートで6割の自治体が支援側の体制整備は不十分だと回答し、理由に人材不足や移動手段の確保の難しさを挙げているとして、「避難を支援する医師、看護師、介護士など専門知識を有する医療スタッフを今から増やすべきだ」と求めました。小此木八郎防災相は「経験を踏まえ、さらなる人材育成が大事になる」と答えました。
武田議員は、今冬に見られた雪害などによる複合災害の可能性を指摘し、「豪雪で道路が不通になり、原子力災害も同時に発生した場合にどう避難するのか」とただし、内閣府の佐藤暁審議官は「屋内退避の考え方や避難方法の定着を図りたい」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2021年4月8日より転載)