民放労連KBS京都放送労働組合は3月11日、KBSホールで、節目の10年となる東日本大震災の「東京電力福島第一原発事故を考える集い」を開きました。その模様を藤村稔治書記長にリポートしてもらいました。
組合は、原発事故を重視して市民とともに考えようと、事故の起きた翌月11日に第1回の集いを開きました。脱原発の運動方針を明確にし毎年3月11日に集いを開くことを決めました。
今年はコロナ禍で開催を危ぶむ声もありましたが、コロナ対策をとり開きました。20人の組合員や市民が参加。古塚幸一郎委員長が「私も阪神・淡路大震災で被災した。東北の人たちの思いはよくわかる。この10年を考えたい」とのべました。
記念講演で、福井県小浜市で半世紀以上、脱原発運動を続けている中嶌哲演(てつえん)住職が次のように訴えました。「福島原発のことは若狭湾の原発のことでもある。1枚の葉っぱにすぎない私は仏教者として原発はなくしたい。これは私の悲願である」
10年前に福島から京都へ避難し生活しているKBS京都番組審議会委員(京都放送労組推薦)の西山祐子さんが「原発事故が起こればとり返しがつかない。ふるさとの復興は遠い。KBS労組が毎年この集いを開いてくださり、ありがたい」と振り返りました。
古住公義副委員長が、「10年間絶やさず開いたことは評価できる。東北の人たちへの思いを忘れないためにも来年以降も続けよう」と呼びかけました。
この日は毎月11日の昼休み恒例の「ノー原発ウオーク」も行い、社屋周辺をデモ行進し市民や観光客に脱原発を訴えました。
(「しんぶん赤旗」2021年4月7日より転載)