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柏崎刈羽原発 7号機燃料装荷認めず・・規制委 手続きを保留

 原子力規制委員会は17日、東京電力柏崎刈羽原発で外部からの侵入探知などの設備が故障していながら十分な代替措置が取られていなかった問題を受け、年内の稼働を計画していた同原発7号機の燃料装荷に必要な手続きを当分の間保留することを決めました。

 会合では、東電からの許認可や検査の申請の取り扱いを議論。手続きの保留方針について、委員5人の全会一致で了承。規制委によれば、柏崎刈羽原発では侵入探知設備が故障したにもかかわらず実効性ある代替措置を講じていなかったため、2020年3月以降、複数箇所で長期にわたって不正な侵入を探知できない可能性がある状態でした。また、18年1月~20年3月の間にも侵入探知設備の故障が複数ありましたが、対応に長時間を要していたとしています。

 規制委は16日、これらの問題について、「組織的な管理機能が低下」と判断、「核物質防護上、重大な事態になり得る状況にあった」として、事態の重要度・深刻度ともに4段階で最悪の評価を下しました。評価が確定すれば、東電には第三者による評価・分析や規制委による長時間の追加調査が課せられます。同日の臨時会見で規制委の更田豊志委員長は「極めて検査が速く進んだとしても、1年以上かかるのではないか」と発言しています。

 東電によれば、故障したのは16カ所の侵入探知設備で、現在は全て復旧しているといいます。

(「しんぶん赤旗」2021年3月18日より転載)