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汚い金に頼る原発産業・・関電株主代表訴訟 原告「不正解明を」

入廷行進する原告団=16日、大阪地裁前

 関西電力の役員らが、高浜原発のある福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)と関連企業から多額の金品を受け取っていた原発マネー不正還流問題をめぐり、株主49人が現旧役員ら17人を相手に、69億円余の損害賠償を関電に支払うよう求める株主代表訴訟の第1回口頭弁論が16日、大阪地裁(西村欣也裁判長)で行われました。

 原告らは「原発立地地域での不正行為や汚いお金の流れを明らかにし、関電が原発に頼らない健全な会社になることを求めます」と訴えました。被告側は本格的に争う姿勢を示しました。

 原告の女性は「あの手この手の工作のせいで住民は原発賛成派と反対派に分断され、今なお深い傷を残している」と述べ、同様のことが起きぬよう解明の必要性を訴えました。

 弁論後の会見で原告側の河合弘之弁護士は「地元に巨額の汚いお金を落とし続けないと建設も運転継続もできない」という原発産業の実態を明らかにすることが本訴訟で一番重要だと述べ、法廷での追及と同時に「国民が大きく声を上げていくことが脱原発の決め手」と話しました。

 昨年6月の提訴時は22人を訴えていましたが、このうち八木誠前会長ら旧役員5人は、関電が起こした損害賠償訴訟でも被告となっており、同訴訟に併合されました。

(「しんぶん赤旗」2021年3月17日より転載)