東京電力は11月21日、福島第1原発4号機の使用済み燃料プールから取り出した核燃料22体を原子炉建屋5階から、共用プールがある別の建屋に運び出したと発表しました。すべて未使用の燃料で、今後、移送容器から取り出され、共用プールに移し替えられます。この作業が済むと、燃料移送の1回目が完了したことになり、東電は次回以降の移送のため手順などを検証します。
4号機燃料プールからの取り出し作業は18日に開始。2日間かけて未使用の燃料22体を輸送容器に入れた後、容器のふたを密閉し、除染していました。
燃料を入れた輸送容器は約91トン。建屋5階から約30メートル下の地上に大型クレーンで下ろした後、21日午後1時20分ごろ、トレーラーで約100メートル離れた別の建屋に運ばれました。
東電はこの作業を繰り返し、2014年末までに4号機プールに入っていた1533体の核燃料を全て移送する計画です。2回目の移送以降は、強い放射線と熱を放つ使用済み燃料も対象に加えます。