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汚染水1日140立方メートル・・福島第1 昨年の増加ペース

 東京電力は1月28日、福島第1原発で日々増え続けている汚染水の発生量について、2020年は1日当たり平均140立方メートルだったと発表しました。同500立方メートル規模だった約5年前から抑制が進んだものの、1週間で1000トンタンク1基分が増えるペースです。

 汚染水は、地下水や雨水が原子炉建屋などに流れ込むことで増えています。東電は、建屋屋根の損傷部の補修や構内の舗装などの対策によって、降雨時の汚染水発生量が抑制傾向になったと説明。ただ秋の降雨量が例年より少なかった影響もあり、対策の効果の「定量的評価は難しい」としています。25年中に同100立方メートル以下まで低減をめざす計画。

 同原発では、汚染水を処理した後に残る高濃度のトリチウム(3重水素)を含む汚染水(処理水)がタンクにためられており、政府は薄めて海に流す案などの処分方法を早期に決定する構えです。

 東電はタンク(約137万立方メートル)が満杯になる時期を当初は22年夏ごろと見積もっていました。今回、東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明代表は記者会見で「22年の夏よりも後ろになるのは間違いない」と断言した一方で、政府が判断する時間的余裕を延ばすためのタンク計画については「われわれが示すことは考えていない」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2021年1月30日より転載)