東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)で東電の社員が他人のIDカードを使って中央制御室に入室した問題をめぐり、原子力規制委員会の更田豊志委員長は1月27日の会見で、「東電に対しては厳正に対処していく」と述べました。
この問題は、中央制御室に入室資格があった東電社員が昨年9月下旬、他人のIDを使って中央制御室に入室したというもの。東電によれば、原子力規制庁への報告は発生後に速やかに行ったとしていますが、東電が公表したのは今月で、詳細については核物質防護を理由に明らかにしていません。
更田氏は、この問題について規制庁から報告を受けたのは今月19日だったと説明。その上で「(東電の)教育の問題は深刻」と指摘しました。
また、東電の公表が遅れたことについて「公表されている概要の限りにおいては、セキュリティー事案だから秘匿しなくてはいけないというものには当たらない」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2021年1月29日より転載)