玄海原発でクラスター・・佐賀 2社400人が出勤停止
九州電力は1月27日、玄海原発(佐賀県玄海町)で新型コロナウイルスの感染が相次ぎ、敷地内の作業に従事する請負会社2社の計約400人が出勤停止になっていると明らかにしました。佐賀県は、作業員のクラスター(感染者集団)が発生したとの認識を示しています。
九電や佐賀県の発表によると、22日に請負会社(同県唐津市)の従業員1人の感染が判明。23日に1人、24日に3人、26日に1人の計6人の感染が分かりました。同じフロアで働く別の請負会社の従業員1人の感染も判明しました。
感染者が出た請負会社は、玄海原発4号機の定期点検や敷地内の工事、1号機と2号機の廃炉作業に従事しているといいます。
九電は、7人の感染者と接触した可能性がある2社の計約400人を出勤停止とし、従業員が働くフロアの消毒を行いました。
九電の担当者は「出勤停止の範囲や期間は保健所の助言に従う形で対応する。定期点検や工事への影響については、現時点では分からない」と説明しています。出勤停止中の請負会社の従業員は、いずれも中央制御室の九電社員との接触はなく「(稼働中の)3号機の運転に影響はない」としています。
玄海原発 党県委が工事中止を要請
日本共産党佐賀県委員会と同北部地区委員会は1月25日、九州電力玄海原発の工事請負会社で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したことを受けて、九電佐賀支店に対して、(1)関連工事を中止し、感染防止策を徹底すること(2)地域住民と県民の不安に応える必要な情報を提供すること―を要請しました。
同時に、九電に万全の防止対策実施の徹底を求める要請を行うよう、佐賀県知事、唐津市長、玄海町長に要請書を手渡しました。
(「しんぶん赤旗」2021年1月28日より転載)